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ロボットと女子の距離。「大ロボット博」


2007年10月23日(火)〜2008年1月27日(日)
国立科学博物館(東京/上野)


サブタイトルに「〜からくりからアニメ、最新ロボットまで〜」とあるように、人気のアニメと、最近話題の先端技術と、定評ある江戸文化をうまく組み合わせて、観客の間口を広くしたような企画に思われた。


会場に入って、最初に圧倒されたのは、ケースに並べられた数々の“ガンプラ”(機動戦士ガンダムのプラモデル)。だから、バンダイ製品。
「エヴァンゲリオン、ないのー?」と親に言っている男の子がいた。
ブリキ玩具も展示されているのだけど、わたしはガンダムにばかり目がいってしまった。
何が何なのか、敵なのかも知らない。
けれども、その知名度と形に惹きつけられるのだ。


こうして見ると、ガンダムの性別は、男。で、明らかに武士(サムライ)を模しているようだった。
日本刀を背中に背負って、盾をかかげ、甲をかぶって。‥‥宇宙空間で戦っているのに(たぶん)。


会場のとちゅうで人の渋滞が起こっていた。
人々がガラスケースに覗きこんでいたのは、手塚治虫『鉄腕アトム』の生原稿。
こんなものまで展示されてるのだった。
わたしはいくつかのマンガしか読んだことないけど、列にまじった。
見て、よかった。
『アトム大使』とある題字すら、手塚フォルム。丸っこい生き物みたい。
これは直筆原稿だったか覚えていないけど、アトムは死んだと女の子が聞かされて、学校から去っていくところ。
見開き2ページ(?)だったけど、アトムの悲しみが伝わってきて、ジーンとしてしまった。


図録を買う。美術展のとはちがって、商品カタログみたいだが。
そのなかに押井守の「アニメのなかのロボットと未来」という文章があった。
『パトレイバー』についても書かれていた。
ゆうきまさみ原作の『機動警察 パトレイバー』。わたしも好きだった。最終巻をまだ持っている。
『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』も人に勧められて見た。


はじめ、この展覧会の、アニメに出てくるロボットという部分に遠いものを感じた。
ガンダムにもアトムにも、なじみがないし。


でも、アトムを作った博士の名前と、谷川俊太郎作詞のアニメの主題歌も知っている。
『のだめカンタービレ』(二ノ宮 知子)に出てきた「ジーク・ジオン」はわかった。
『エヴァンゲリオン』もテレビで放映されていた最初のころのアニメは見た。
ロボットとしては、気持ちの悪い醜悪な造形物だと思った。


それに、近未来が舞台で、限りなく人間に似たロボット(ヒューマノイド?)が出てくる樹なつみの『OZ』も好きだった。今も好きだ。
『Papa told me』(榛野なな恵)でも、人型ロボットがある意味小道具として、うまく使われていた。
少女マンガとロボットは、決して遠い距離ではない。


そんなふうに思い出してみると、子どもの頃から、まわりにはロボットの出てくる娯楽作品・エンタテインメントがあった。それも、特異な作品としてではなく、ふつうにあったことに気づかされる。
日本に生い育った女子にとって、アニメロボットは、勝手に思っていたよりずっと近しい存在のようだ。


最後に。
会場で『めざめの方舟』という薄い本を見つけた。
キャラの顔、どこかで見たことがあると思ったら、キャラクターデザインが末弥純氏。
キャラの配置は、仏像のよう。
まあ、中心キャラとそれを守護する四天王的キャラをかっこよく配置するとそうなるのだが。
「愛・地球博」(愛知万博)の売れ残りのように見える本。
内容も変な感じがするので、記念に買った。
この本を見る限りでは、そのショー(?)がいいのかどうか、わからない。