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「武田百合子全作品」未収録作品集100票!


 復刊ドットコムからメールがあり、『「武田百合子全作品」未収録作品集』へのリクエスト投票数が、なんと、100票に到達しました!
 http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=24267


 始めてから3年。こんなに早く100票を越えるとは、予想してなかったです。
 むしろ、100票になんて達しないかもしれない‥‥と心を痛めていた時もあるほどでした。だから、個人的にも喜びはひとしおです。


 投票してコメントを寄せてくださった方には、深く感謝しています。ありがとうございます。


 投票してくださった方のコメントを読むのが好きです。
 いろいろな見方があることがわかり、勉強にもなります。
 武田百合子さんの文章への熱い思いに出会って、うれしくなります。


 以下に書籍情報と自分のコメントを修正して掲載します。
 興味をもった方がいましたら、投票してみてください。


(書籍情報より)
 富士山麓桜高原での山荘生活。
 ロシア(ソ連)・北欧からはじまった外国旅行(アメリカ、ドイツなど)。
 浅草など、東京・街歩きでの見聞。
 佐渡や京都への遊覧。
 娘さん(写真家の武田花さん)と、愛猫「玉」との日日の暮らし。
 夫君の武田泰淳ら、高名な作家たちとの交流の思い出。


 そして、これらを書いた文体、物事を見る視点はユニークで、ほかにない。


 武田百合子さん(1925-93)の文章は、一度読んだら忘れられない魅力に満ちています。


 67歳で急逝されて10年が過ぎました。
 しかし、百合子さんの暮らし方・人生への共感もふくめて、評価は高まるばかりです。
 たとえば、『KAWADE夢ムック 文藝別冊 武田百合子 天衣無縫の文章家』(河出書房新社、2004年)は好評でした。
 若い女性にも人気があるそうで、雑誌やテレビでとりあげられました(NHK「ゆるやかナビゲーション」<さようならの風景>2006年夏)


 百合子さんが生きていらしたころからの熱烈なファンの方も、多くいらっしゃいます。


 ところが、いま入手できる著書は、わずかに以下だけです。
・『富士日記 不二小大居百花庵日記』(中央公論新社)
・『犬が星見た ロシア旅行』(同上)
・『ことばの食卓』(筑摩書房)
・『遊覧日記』(同上)
・『日日雑記』(中央公論新社)


 けれども、実は、新聞・雑誌はむろん、交友のあった作家たちの本などにも、かなりの文章を寄せています。
 泰淳氏亡き後にスタートした文筆活動の軌跡を追うと、けっして寡作の作家ではありません。


 対談・鼎談、談話・インタビューの言葉も、百合子さんらしさにあふれ、魅力的です。


 こういう全貌を知ったとき、多くの人の百合子さん観は変わるでしょう(http://www.geocities.jp/utataneni/Yuriko_Takeda/works.html)


 ファンの方も、純粋にすばらしい読み物が好きな方も気に入ってくださると思います。
 できれば、ロシアで撮った写真や、日記帖に描きこんだイラストなど、『武田百合子全作品』(中央公論社、1994・95年)には収録されなかったものも収録されることを、切に願っています。それらも、類い稀な作家がこの世に遺してくれた、良きものなのですから。




(私のコメントより)
 わたしも百合子さんの文章が既刊本以外にあるとは、夢にも思っていなかった。
 高校生のとき出会ってから、書店や、古書店、インターネットで、少しずつ集めた初版の単行本、文庫本、『武田百合子全作品』7巻などを大切にしてきた。
 ところが、そういう本の解説などを読むと、著作として刊行されていない文章があるのだった。
 県立図書館に通ったりして調べると、予想以上の文章に出会った。量の点でも、質の点でも。


 出版されなかったこと、そして村松友視氏の『百合子さんは何色』(筑摩書房)に書かれているように、亡き後の原稿や日記(?)の焼却を頼んだのには、理由があるはずです。
 百合子さんは出版した文章でも、雑誌掲載時と単行本収録時とでは修正していることがあります。
 百合子さんご自身の決定はもちろん大切にしたいと思います。


 ただ、わたしがホームページを通して人に教えていただいたり、また、見つけた、というよりは図書館で出会うことのできた単行本未収録の文章は、既刊のものに劣らないのです。きらめくような質の高さにおいて。


 わたしは図書館で雑誌や新聞からコピーしたりして、ずいぶん集めました。
 今は、バスケットのなかに詰まっています。
 それらをファイルから取り出し、読むたびに思うことがあります。
 ただのコピー紙を一枚一枚めくるのではなく、冊子のかたちで読めたら、もっと味わい、楽しむことができるだろうと。
 「本」というのは、とても優れた物だとつくづく感心するほどです。
 形態・つくりがすばらしい。めくりやすく、読みやすい。
 持ち運べる。寝っ転がっても、お風呂でも読書にひたることができる。
 なんとすばらしい。
 そして、「出版」されることで、世のなかの多くの人が感動を共有できる。なんとすばらしい!


 書籍として出版されれば、多くの方が気楽に愛読できます。
 もう二度と世に現れないだろう、ふしぎな書き手、武田百合子さんの世界に親しむ方々が増えてくれたらうれしいです。

 
 時にはつらく物憂くもある毎日が、明るく輝いているこの世(浮き世)の一部であることを教えてくれるのが、百合子さんの作品だと思います。


 また、このような書き手、表現者の存在は、奇跡にすら思えます。
 高名な作家の夫人であった「ものを書く女性」の生き方、という点でも関心を引かれるのです。
 その光と影の交錯、光輝と陰翳の混じり合うところ、微妙なあわいの心の襞(ひだ)が、未収録のものにも現れているように思います。


 高名な文学者たちの全集のように、日記の写真版、作品の草稿・原稿、そのほかの表現活動なども収録されたら、とてもとてもうれしいです。


 ファンの方だけではなく、すばらしい文章・エッセイに興味のある方も、ぜひ投票してみてください。

  http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=24267