三浦しをん『木暮荘物語』

年末におもしろかった小説は、三浦しをんの『木暮荘物語』年末の読売新聞で、或る書評者がおすすめの3冊にあげていて、たしか、こんなことを書いていた。 「三浦しをんは、もはや国民作家だ。 老若男女問わず、誰にでも愛読される、稀少な作家だ。」(確認…

綿矢りさ『勝手にふるえてろ』

年末年始の休み前に、図書館から久しぶりにたくさん借りてきた中で、すぐに読んだのが、綿矢りさの『勝手にふるえてろ』どんどん読んだ。前作の『夢を与える』と同じく、綿矢さんって、「イジワルなんだなあ」と思った。『夢を与える』のテーマも、『勝手に…

静けさの美 ハンマースホイ展&常設展

「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情 Vilhelm Hammershøi: The Poetry of Silence」 国立西洋美術館 リサイクル・ボックスにあった(捨てられていたのと同じだと思う)パンフレットで、この展覧会を知った。 ゆったりめの黒いワンピースの女性が、…

光に魅せられたフェルメール展

「Vemeer フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」東京都美術館 それまでフェルメール作品は、いくつかの絵に限ってなら、好きだった。 青いターバンと、耳もとの大粒の真珠、瞳やくちびるのちょっとした輝きに目を奪われる、若い女性像。フェル…

楽しい本

明るい気分になりたくて、アントン・チェーホフ(Антон Павлович Чехов / Anton Pavlovich Chekhov)の『結婚申し込み』を手に取った(中村白葉訳・新潮文庫・1952年発行) とても短い喜劇。 すぐ読める。 有名じゃない。 でも、やっぱり、おもしろかった。…

宝石のような古書たち

こんな本を手に入れることができました。 『ランドゥッチの日記 −−ルネサンス一商人の覚え書−−』 ルカ・ランドゥッチ著 中森 義宗・安保 大有/訳 (近藤出版社、1988年) 場所は一貫して都市フィレンツェ。 歴史上有名な修道士サヴォナローラ、ローマ教皇の…

ロボットと女子の距離。「大ロボット博」

2007年10月23日(火)〜2008年1月27日(日) 国立科学博物館(東京/上野) サブタイトルに「〜からくりからアニメ、最新ロボットまで〜」とあるように、人気のアニメと、最近話題の先端技術と、定評ある江戸文化をうまく組み合わせて、観客の間口を広くした…

可愛くて怖い、「大ロボット博」

2007年10月23日(火)〜2008年1月27日(日) 国立科学博物館(東京/上野) 「かわいい。」−−と低い渋い声で言っていたのは、中年男性。 Honda(ホンダ)のASIMO(アシモ)が、お手伝いロボットとして、くるくると動き回っていたショー。 「“ドラえもん”みた…

武田百合子さんの特集記事を読んで

前回書いたように、先月、武田百合子さんを特集した新聞記事がでた(朝日新聞8月19日) ここ数年、武田百合子さんについて、ふれている文章が多い。 百合子さんは才能にめぐまれた、特異な人。 浮遊的で、楽しく人生を送った人。 とだけ受け取られてしま…

武田百合子さんが新聞に大きく紹介されました!

新聞をめくって、胸がドキンとした。大きな活字の「武田百合子は終わらない」という見出しが、目に飛びこんできたからだ。ナニ!?ナニ!? びっくりした。なんと、紙面を大きく割いた特集記事で、武田百合子さんが取り上げられているではないか。 しかも、…

「武田百合子全作品」未収録作品集100票!

復刊ドットコムからメールがあり、『「武田百合子全作品」未収録作品集』へのリクエスト投票数が、なんと、100票に到達しました! http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=24267 始めてから3年。こんなに早く100票を越えるとは、予想してなかったで…

今春看又過

2007年3月 へやの中をすこし片づけた。 大きめの木の机があって、その上を整理していったら、いろいろな物が続々と出てきた。自分でも驚いた。 きれいな切手。 あちこちの美術館で買った絵はがき。 書店のしおり。 ビン。 小さな食器。 石。 紫水晶や紅…

2006展覧会BEST1!

『プライスコレクション 「若冲と江戸絵画」展』東京国立博物館平成館 7月・8月』 うす暗い会場に入ったら、いきなり長沢芦雪(長澤蘆雪)の虎図があって、うれしかった。芦雪のトラは、だいぶ前から新聞・書籍などで大きく取りあげられていて、気になって…

画家ポントルモの食日記をよむ

画家の日記2 ポントルモ 『ルネサンスの画家ポントルモの日記』中嶋浩郎訳・宮下孝晴解説 白水社、1991年 前、デューラーの日記について書いたが、画家・ルネサンス・羅列・日記、というつながりで、ヤコポ・ダ・ポントルモの日記(Diario)を思い浮かべず…

3年前に読んだポントルモの日記

2004年の春に書いたものです。今回、少し直しました。 見方が今とちがうとこもあり、自分でも他人の文を読んでいるような不思議な気持ちです。 ささやかな記憶の本棚(ほんの感想)2より http://www.geocities.jp/utataneni/books/list2.html 6年くら…

画家シーレの日記を‥‥

画家の日記3 エゴン・シーレ 『エーゴン・シーレ 日記と手紙』 大久保寛二 編・訳 白水社 2004年 2006年の暮れも押しつまった年の瀬に、いきなり書きはじめた画家の日記シリーズ。自分でも、なぜ書きはじめたのか、きっかけをすぐに思いだせない。 …

2006年よかった展覧会

1 位 『プライスコレクション 「若冲と江戸絵画」展』 東京国立博物館平成館 7月〜8月 同 1 位 『仏像 一木にこめられた祈り』 東京国立博物館平成館 10月〜12月 2 位 鴻池朋子展『惑星はしばらく雪に覆われる』 ミヅマアートギャラリー(目黒区) …

画家デューラーの旅日記をよむ

画家の日記1 デューラー 『ネーデルラント旅日記 1520〜1521』前川誠郎 訳・注 朝日新聞社、1996年 画家の講演会を聞きに行ったら(無料)、ドローイングがたくさん展示されていて驚いた。なんてサービス精神旺盛なのだろうと。 しかし、この本にみ…

『迷宮+美術館 ─コレクター砂盃富男が見た20世紀美術─』

今後はhttp://www.geocities.jp/utataneni/art/new.htmlで加筆訂正していきます 第1会場:高崎市美術館、第2会場:群馬県立近代美術館(群馬県庁昭和庁舎)(2006・9・17〜10・22) 渋谷区立松濤美術館(10・31〜12・10) (砂盃=いさ…

新ナガノサンカンキ−長野3館記−

上條喜美子さんのサイトなど、加筆修正しました http://www.geocities.jp/utataneni/art/2006-1.html BEST1 上條喜美子作品!(おぶせミュージアム・中島千波館) BEST2 北野美術館 『郷土の作家シリーズ11 6の視点展 six women's view point』 200…

旧いナガノサンカンキ−長野3館記−

今後はhttp://www.geocities.jp/utataneni/art/new.htmlで加筆訂正していきます BEST1 上條喜美子作品!(おぶせミュージアム・中島千波館) BEST2 北野美術館 『郷土の作家シリーズ11 6の視点展 six women's view point』2006・7・14〜9・19 …

富士桜高原と軽井沢のブンガク

以前のものを書き直しました。 今後は↓で加筆修正していく予定です。 http://www.geocities.jp/utataneni/Yuriko_Takeda/etc6.htm武田百合子さんあれこれ今夏、群馬県立土屋文明記念文学館で『開館10周年記念〜北軽井沢より〜岸田衿子 野の花の道』という…

富士日記がテレビで紹介されました!

以前のものを書き直しました。 今後は↓で加筆修正していく予定です。 http://www.geocities.jp/utataneni/Yuriko_Takeda/etc5.htm 武田百合子さんあれこれ 『富士日記』がテレビで紹介されました! 2006年6月28日(水)NHK総合テレビ「ゆるやかナ…

武田百合子さんのおかげで

http://www.geocities.jp/utataneni/tape.htmlより 今後は↑で加筆修正していく予定です。 ホームページ『KI::』を始めて3年が経ちました。 始めて一番よかったことは、ふだんの生活ではお知り合いになれないような方々から、情報提供や感想、ご連絡などを…

武田百合子さんがテレビで紹介されました!

NHKの「ゆるやかナビゲーション ゆるナビ」という番組で、武田百合子さんのことが紹介されました。 番組自体は、こんなふうに紹介されていました。 ・近年逝去した女性を紹介する「さようならの風景」は1993年に他界した作家の武田百合子さん。今も多くの若…

武田百合子さんと島尾ミホさん(テレビ放送を前に)

http://www.geocities.jp/utataneni/Yuriko_Takeda/etc4.htmlより。 今後は↑で加筆修正していく予定です。武田百合子さんあれこれ 島尾ミホさん 『死の棘』で知られる作家、島尾敏雄さんの夫人。作品に『海辺の生と死』など。写真家の島尾伸三さんは息子さん…