2016-11-18から1日間の記事一覧

絲山秋子さん『薄情』谷崎潤一郎賞@群馬県(3)

主人公はふつうの群馬県民ではない。 だからいいのだ。 『薄情』の絶妙な味わいは、「宇田川静生」がふつうの群馬県民ではないことに起因している。 「おれ」はいうなれば、半神半獣ならぬ、半深半住だ。 県北の嬬恋村に五か月くらい住み込んで、キャベツ収…